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モノ作り日記

2020.11.08

悲しいかな嬉しいかな

 こんにちは、社長の寺本です。「悲しいかな嬉しいかな」というタイトルですが、こんな日本語ないかもしれませんね。(笑)

 私は今年56歳になります。42歳で跡を継いだので社長になって14年になります。大学を卒業してから約20年間、寺本鉄工の技術の核である設計、加工、組立、電気(ソフト)をすべて身に着けてきました。ただ社長になってからの14年間は優秀な社員のおかげで現場を離れ、ほとんど経営だけに集中することができています。それでも技術的に今でも誰にも負けない自信があったのですが・・・。

 先日、あるお客様へ2年くらい前に収めた機械の改造に行くことになりました。今でも私が担当している唯一のお客様で、当然改造工事も私がメインで行くこと決めました。サポート役で入社5年目の現在設計部に所属している28歳の社員を連れていきました。現場工事というのは必ずと言っていいほど、何かトラブルがあります。今回も起きました。私の経験から最善の対処案をその若手社員の一応告げて取り掛かろうとしたわけですが、「社長、こう対処した方がいいと思いますよ」・・・確かにその対処案が理にかなっていました。なんか複雑な思いもありながら、その若手社員の案で進めました。そうしたところ、またトラブルが起きました。出張工事ではよくあることです。私がどう対処すべきか悩んでいると、その若手社員は「こうしましょう」ということで、なんなくそのトラブルを対処してしまいました。

 話は変わり、先日加工グループのボール盤作業を3時間ほど手伝うことがありました。その部署には2年前からベトナム人を置いていて、最近では彼がほぼ仕切っています。そこでも同じようなことがありました。私が1人でボール盤作業をしているとベトナム人が私に「こうした方が正確で、早いですよ」とアドバイスをくれるんですね。私にもプライドがあるので、そのベトナム人に私のやり方の方が正しい事を説明すると、理論的に説明され、残念ながら彼のやり方の方が正確で早いことがわかりました。またまた複雑な思いのまま、彼のやり方で進めました。

 その話をもう25年くらいお付き合いしているお客様に話したところ「確かに昔の社長は何をやってもできるカリスマ性がありましたが、そりゃあ14年も現場を離れたらできないのが当たり前ですよね。」と言っていただきました。

 そうですよね、今でも私の方が上だったら逆に寺本鉄工って大したことないですよね。あらためて考えると、着実に社員が成長してくれているという証なんだなと思います。ここ数日で実際に体験できてよかったと思います。

 その時は悲しかったです。でも今はとても嬉しいです。そしてそんな優秀な社員が他にもたくさんいて幸せです。「悲しいかな嬉しいかな」という話でした。

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