寺本鉄工からのお知らせNews

2024.08.28
モノづくり日記

福井県工業学科チャレンジロボコン

 こんにちは、社長の寺本です。

 8月24日(土)に第32回福井県工業学科チャレンジロボコンが今年は科学技術高校で開催されました。私が所属する福井県機械工業協同組合は毎年この大会に協賛しており、技術賞を授与しております。例年は理事長が出席しますが、今年は都合が悪いということで、副理事長の私が出席いたしました。

 実は10年前くらいにも1回出席していまして、本当はその後も続けて出席したかったのですが、念願叶い、ようやく今年出席することができました。事前に主催者側から「お忙しいと思いますので、開会式と閉会式以外は自由にしていただいていいですよ」とか「技術賞の選考が難しければ、こちらで選びますよ」などと優しい心遣いをいただいていたのですが、「全部見せていただきたいし、1番技術が優れているのは自分で決めたいです」ときっぱりお断りしました。(笑)

 今年の大会は6高校14チームの参加でした。10月の全国大会が栃木県であるということで、例年通り開催県の栃木県がルールを作成しました。ルールを簡単に説明しますと、競技時間は3分間。とちまるくん(リモコン型ロボット)とルリちゃん(自立型ロボット)により東照宮を中心に、日光杉並木・日光二荒山神社・いろは坂・中禅寺湖を巡り、アイテムの奉納をたくさんしたチームの勝ちになります。2回行い、上位4チームによる準決勝、決勝は奉納ポイントの高い方が勝ちとなります。

 まずびっくりしたのが、ロボットの完成度ですね。完全に想像を超えていました。ペットボトルに圧縮した空気をつめて、エアーシリンダーを使っているロボットもありましたし、今年はありませんでしたが、モーターを使って真空を作り、吸着するロボットもあるとのことでした。また骨組みはアルミが多かったですが、細かい部品は今流行りの3Dプリンターを使って作られていました。言い出したらキリがないのでこの辺にしておきますが、もう感動!感動!で、休憩時間はずーっとロボットを見まくっていましたし、構造がどうなっているかなど聞きたいことは遠慮なく生徒に聞いていました。たぶん生徒には「変なおっさん(笑)」くらいに見えていたんじゃないかと思います。

 さて、私も一応、設計、加工、組立、電気の全部できるプロなので、私ならという目線でも見てました。1番上の写真の中に黄色のメガホンがあります。これを5つ集めてきて置くのと、写真では見えないですが、卓球、ゴルフ、テニスのボールを各6ケずつ集めてきて置く、この集めて→置くという動作が上下400㎜。それにプラス、5ヶの柔らかいメガホンの掴み方、そして各ボールを間違いなく掴み、かなりのスピードで動いても落ちない、そして最後に正確に置く。この基本を押さえたロボットは私なりに完全に頭の中では出来上がりました。(笑)

 大会の結果は1番下の写真の赤いロボット(若狭東高校 工業研究部 チーム名:レッドキャリー)が優勝しました。予選からミスというか誤動作が殆どなく、安定したすばらしいロボットでした。それと私が決めた技術賞は真ん中の写真のロボット(坂井高校 技術部 チーム名:しろくまX)にあげました。理由は、まず構造ですね。いい機械というのは必ずガッチリしていないと精度も出ないし、誤動作を起こしやすいのですが、そういった点が良かったのと上下駆動、ボールを確実にすくう、落とさないように移動するという工夫が確実にできているロボットだからでした。残念ながら結果は3位でしたが、優勝してもおかしくないくらいのレベルでした。

 3位までの3校が10月の全国大会に行きます。是非とも頑張ってほしいですね。またこのような生徒達がモノづくり福井の製造業を支える人材になってほしいですね。久しぶりに楽しい時間を過ごせました。