寺本鉄工からのお知らせNews

全て

2021.07.30
モノづくり日記

御社の志(パーパス)はなんですか

 こんにちは、社長の寺本です。  7月5日の日経新聞にこのようなタイトルで論説が載っていました。毎朝、日経新聞は気になった記事やニュースだけを読むようにしていますが、この論説は一度読んだだけではもったいないと思い、コピーして机の上に置いておきました。  すると不思議なもんですね、3週間くらい経ってから、私の経営のパートナーである税理士さんから、是非にとコピーして勧められたのが同じくこの論説でした。  内容は、ソニーがここ数年大きく飛躍したのは、「ソニーのパーパス」を定着させたからという。ソニーと言えば約40年前に発売し爆発的にヒットした「ウォークマン」ですね。その後、ずーっとソニーらしさがなくなったと言われ、数年前には赤字にも陥っています。そのソニーが昨年の純利益が1兆円を超えました。私の中では、その理由を知りたいと思っていた矢先のこの論説、ソニーにとってパーパスとは何かでした。論説ではパーパスとは「存在意義」と訳されることが多い。ソニーのパーパスは「世界を感動で満たす」・・・と続く訳ですが、なかなか興味がありますよね。何回も読み直しました。  じゃあ寺本鉄工のパーパスはなんだろう?寺本鉄工の存在意義ってなんだろう?ってこの3週間、ずーっと考えていました。(実際にはたまに記事を見ては考えるといった感じですが・・・(笑))  寺本鉄工の経営理念は「一流のモノ作り」であり、「どこよりも良いものをできるだけ安く作る」ことを行動指針の1番に挙げています。現在、当社では車載用のコネクター、スマートフォンの内部に組み込まれている電子部品、そして半導体などを自動で作る機械を設計から製造まで行っています。当社の機械を世界のどこよりも高精度、高精密で且つ、機能的で故障しにくく、メンテナンスしやすく作る事、そしてその価格をできるだけ安く抑えて作る事によって、世界中の車やスマホやPCなどが一般の消費者に安く提供できるんだと、なんかとても大げさな考え方かもしれませんが、当社は絶対にその一躍を担っているという自信があります。そしてそれこそが、寺本鉄工のパーパス(存在意義)だと思います。  「御社の志(パーパス)はなんですか」とても意味深く、感動するフレーズでした。そして改めて考えさせられました。大事なのは絶えず問い続けることによって、定着させることだと思います。今日から、この新聞のコピーは机の上から場所を変えて机の目の前に貼っておきたいと思います。

御社の志(パーパス)はなんですか

2021.06.02
モノづくり日記

令和3年度入社試験問題発表?

こんにちは、社長の寺本です。  先日、ネットで写真の木工キットを見つけて、面白そうだったので買いました。ゴールデンウィーク中に会社で作っていたんですが、これが久しぶりにものづくりの才能を目覚めさせてもらいました。(笑)  ちょっと大げさでしたね。例えばプラモデルだったり、レゴなんかだったり、今売ってるものって、ほとんどが組立図ってついていますよね。これってそういうのが何もついてなかったんです。それにカチッ、カチッってはまり込む突起物も何もない。すべて木工用ボンドでくっつけていきます。入っていた箱に出来上がりの写真はありますから、なんとなくはわかりますが、でもどこから組み始めるのか、仮組みでどこまで組むのか、カムの位置合わせなどなど、たった20個くらいのパーツなのに、も~~才能発揮です、楽しすぎました。  そして出来上がった時はサイコーでしたね。右側のハンドルを回すと犬の口にエサが近づくんですが、さらにハンドルを回すと離れちゃうんです。何回やっても飽きません。ゴールデンウィークから1ヶ月ほど経っているんですが、今でも私の机の上に絶えずおいてあって、たぶん1日10回はハンドルを回しています。(笑)  寺本鉄工では、毎月、数百万から数千万円もする機械を何台も作っていまして、もちろんそれはそれで見ていて面白いんですが、このような1000円くらいのキットでも私には同じくらい面白いです。(そんなこと言うとそんなものといっしょですかって社員に怒られるかも)  これを今年度からの入社試験に入れることにしました???(笑)  

令和3年度入社試験問題発表?

2021.05.08
モノづくり日記

強い寺本

 こんにちは、社長の寺本です。  「強い寺本」って、これだけ聞くとなかなか恥ずかしいタイトルですね。実は社長として毎年目標を掲げています。それもできるだけ短い言葉でと決めています。ということで今年の正月休みに決めた今年の目標が「強い寺本」でした。  当社はここ数年、たいへんありがたいことに売上、利益ともほぼ右肩上がりの成長を遂げています。昨年、コロナ禍で売上が落ちたとか雇用助成金をもらって休業しているなど、ほとんどの製造業が苦戦する中、当社は売上、利益とも前年を上回りました。もちろん休業するどころか、残業をお願いするくらいでした。  それは決して偶然ではなく必然なんですね。言うまでもなく当社には他社にない良さがたくさんあるからなんです。技術力、開発力、品質、納期、伝統、社風、、、挙げだしたらキリがないですが、これらの基になっているのが「戦略」なんです。  今でも充分勝ち組であると思いますが、それに甘んじることなく、今年の目標を「強い寺本」にしました。それは「寺本は強い」という意味ではありません。さらに「強い寺本」を作るという意味です。  前置きが長くなりましたが、今年の「強い寺本」を作る戦略の1つにコンサルタントにお願いして、管理職を対象に、ものづくり改善スクールを10回コースで開いてもらっています。それと並行して各管理職が各グループ会議を2ヶ月に1回開き、徹底的にムダを見つけ、どう対策するかの議論をやっています。  先ほど組立グループの会議(写真)が終わったばかりですが、オブザーバーとして参加させてもらって「なんていい会社や~、これはますます強くなるわ~」ってとても感動したので(笑)、その余韻でこれをお伝えしようと思いました。もちろん、さらに「強い寺本」の実現の先には、給与や休日、福利厚生等を含めた社員への還元がもっともっとできると思います。  ちなみに昨年の目標は「猛勉強」でした。この話は特にするつもりはありません。(笑)

強い寺本

2021.04.02
モノづくり日記

大企業にいるから、いい仕事ができるわけではない

こんにちは。社長の寺本です。 本日(4月1日)令和3年度の入社式を行いました。今年は福井大学工学部から2名が入社してくれました。  新入社員っていいですね、真新しい作業服に元気な挨拶や返事、こちらまで気持ちが若返りそうです。(笑)  でも、同時に感じるのは、社長としての責任ですね。この2名は、昨年の夏に福井大学で開催した個別企業説明会に参加してくれました。私は説明会でいつも「大企業にいるからいい仕事ができるわけではない。当社のような30人そこそこの会社だからこそ、エンジニアとしてすべての技術を習得することができる。大事なのは自分の成長を日々実感できることであり、達成感を得られるかどうかなんです。それが寺本鉄工にはあります。寺本鉄工は設計、加工、組立、電気をすべて習得して一流のエンジニアになれる会社です」と自信を持って学生に伝えています。  私にはその私を信じて入ってくれた新入社員を必ず一流のエンジニアする責任があります。当社はお客様のほとんどが上場企業というだけあって、技術力はとても高いです。だからこそ、それを1つ1つ習得していけば必ず大企業以上の日々の達成感が得られると思っています。  彼らが10年後、20年後、退職する時に、企業説明会で社長に会えてよかった、社長を信じて寺本鉄工に入ってよかったと言われるように必ずします。(彼らが退職の時は私はもう会社にいないですね(笑))    

大企業にいるから、いい仕事ができるわけではない

2020.11.08
モノづくり日記

悲しいかな嬉しいかな

 こんにちは、社長の寺本です。「悲しいかな嬉しいかな」というタイトルですが、こんな日本語ないかもしれませんね。(笑)  私は今年56歳になります。42歳で跡を継いだので社長になって14年になります。大学を卒業してから約20年間、寺本鉄工の技術の核である設計、加工、組立、電気(ソフト)をすべて身に着けてきました。ただ社長になってからの14年間は優秀な社員のおかげで現場を離れ、ほとんど経営だけに集中することができています。それでも技術的に今でも誰にも負けない自信があったのですが・・・。  先日、あるお客様へ2年くらい前に収めた機械の改造に行くことになりました。今でも私が担当している唯一のお客様で、当然改造工事も私がメインで行くこと決めました。サポート役で入社5年目の現在設計部に所属している28歳の社員を連れていきました。現場工事というのは必ずと言っていいほど、何かトラブルがあります。今回も起きました。私の経験から最善の対処案をその若手社員の一応告げて取り掛かろうとしたわけですが、「社長、こう対処した方がいいと思いますよ」・・・確かにその対処案が理にかなっていました。なんか複雑な思いもありながら、その若手社員の案で進めました。そうしたところ、またトラブルが起きました。出張工事ではよくあることです。私がどう対処すべきか悩んでいると、その若手社員は「こうしましょう」ということで、なんなくそのトラブルを対処してしまいました。  話は変わり、先日加工グループのボール盤作業を3時間ほど手伝うことがありました。その部署には2年前からベトナム人を置いていて、最近では彼がほぼ仕切っています。そこでも同じようなことがありました。私が1人でボール盤作業をしているとベトナム人が私に「こうした方が正確で、早いですよ」とアドバイスをくれるんですね。私にもプライドがあるので、そのベトナム人に私のやり方の方が正しい事を説明すると、理論的に説明され、残念ながら彼のやり方の方が正確で早いことがわかりました。またまた複雑な思いのまま、彼のやり方で進めました。  その話をもう25年くらいお付き合いしているお客様に話したところ「確かに昔の社長は何をやってもできるカリスマ性がありましたが、そりゃあ14年も現場を離れたらできないのが当たり前ですよね。」と言っていただきました。  そうですよね、今でも私の方が上だったら逆に寺本鉄工って大したことないですよね。あらためて考えると、着実に社員が成長してくれているという証なんだなと思います。ここ数日で実際に体験できてよかったと思います。  その時は悲しかったです。でも今はとても嬉しいです。そしてそんな優秀な社員が他にもたくさんいて幸せです。「悲しいかな嬉しいかな」という話でした。

悲しいかな嬉しいかな